ご挨拶
「Nothing About us without us(我々抜きに我々のことを決めるな)」この言葉は、障害者権利条約の大事な理念でもあり、私達が㈱HRCコンサルティングを設立した動機でもあります。私達は社会的排除や地域コンフリクト(摩擦)がある地域社会の様々な現実を直視し、「誰一人取り残さない」まちづくりの実践を、格差や忌避の現実から学びたいと考えています。このスタートラインこそが㈱HRCコンサルティングの特異性であり、まちづくりを「マイノリティ」の側から提案するというこれまでにはない、他の会社とは一味違った理念なのです。
私達が活動の拠点としている同和地区のまちづくりには、地域共生社会創造というこれからの日本の地域社会の未来があるように思います。この想いは、先進地視察やCCRC(生涯活躍のまちづくり)の現場を見るにつれ、今は、確信のように思っています。
「差別され、排除され、貧困に打ちのめされてきた」からこそ、「信頼と互酬性」が宝物のように定着してきたのだと思いますし、これこそが、国がめざそうとしている「地域共生社会」というコンセプトの極めて具体的な実践モデルであるように思われます。
同和地区の人達が多かれ少なかれ抱いている「トラウマ」や「スティグマ」を、しっかりとまちづくりや地域福祉に活かしていきたい。被差別の歴史が「糧」になる地域社会を創りたい。それができるのがこの㈱HRCコンサルティングでありたいと考えています。
代表取締役社長 大北規句雄